大麻栽培、町おこしのはずが…会社代表、所持容疑で逮捕

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大麻栽培、町おこしのはずが…会社代表、所持容疑で逮捕

大麻栽培、町おこしのはずが…会社代表、所持容疑で逮捕
2016年10月17日15時11分 朝日新聞デジタル




町おこしのために大麻の栽培許可を得ている鳥取県智頭町の大麻関連商品販売会社「八十八や」の代表、上野俊彦容疑者(37)が、自宅に大麻を隠し持っていたとして、中国四国厚生局麻薬取締部に大麻取締法違反(所持)の疑いで逮捕されていたことが、厚生労働省への取材でわかった。大麻の栽培許可を得た業者が大麻取締法違反で摘発されたのは全国で初めて。

 厚労省によると、上野容疑者は10月4日、智頭町の自宅で乾燥大麻88グラムを所持していた疑いがある。上野容疑者は県の許可を受けて、3年前から智頭町で大麻草を栽培し、種や茎から食品や衣類を作る会社を営んでいた。「他人から譲り受けて吸うために所持していた」と容疑を認めているという。厚労省は栽培していたものでなく、個人的に入手したものとみている。

 鳥取県医療指導課によると、上野容疑者は2013年4月に栽培者免許を取得。昨年4月には「八十八や」に免許を出し、個人免許から法人免許に切り替わった。免許の取得目的は、大麻草の茎の部分から繊維を取ってしめ縄を作ったり、種子をすりつぶしてみそと混ぜ合わせ加工食品として販売したりするというもの。上野容疑者の逮捕以降、従業員1人のみで栽培していることがわかり、智頭町が「好ましい状態ではない」と注意していた。

 事件を受け、厚労省は全都道府県に、免許を出した業者が適正にやっているかの再確認を求める通知を出す方針を決めた。

 大麻の栽培は農産物や催事への活用、栽培技術の継承などの目的を条件に、都道府県知事が免許を出す。14年末現在で、13道県で33の個人・法人が免許を所持している。地域別の内訳は栃木15、岐阜4、福島、群馬、滋賀が各2、北海道、岩手、宮城、長野、鳥取、佐賀、長崎、大分が各1。鳥取県内の免許所持者は上野容疑者が経営する「八十八や」だけだった。



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