【高江発】沖縄2紙も入らない米軍ヘリパッド工事現場

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【高江発】沖縄2紙も入らない米軍ヘリパッド工事現場

原生林の急峻な けもの道を 小一時間ほど歩くと、目の前に広がる光景に呆然とした。

 直径約70mの範囲にわたって森が消えていたのである。70mとはオスプレイ離発着帯の直径だ。

 田中は24日、H地区と呼ばれるヘリパッド造成地に入った。米軍施設である。無断で入れば刑特法(※)違反となり、1年以下の懲役となる。

 米軍の警備員に見つかれば身柄を拘束されて、沖縄県警に突き出されるのは目に見えている。

 沖縄2紙は取材に入らなかった。違法な取材をするわけにはいかないという判断から、と聞かされた。

 真っ白な切り株は、伐採されて間もないことを物語っていた。直径50pを超える古木、巨木の切り株が無数にあった。

 13日、陸自ヘリが重機を搬入するまでは作業小屋があるくらいで、ヤンバルの森は手つかずのままだった。わずか11日で、この様変わりだ。
チェーンソーが金切り声をあげ、ユンボがせわしなく動くと、見る間に原生林が破壊されていった。

 防衛局による原生林の伐採はそもそも違法伐採だったのだが、林野庁沖縄森林管理署が事後承認するという奇妙な決着が図られた。

 琉球新報によれば、ヘリパッド建設の運搬道だけでも3,732本の立木が伐採され、伐採範囲は5,688uにものぼる。

 蛮行以外の何ものでもない。安倍政権による自然へのテロである。沖縄2紙さえも取材に来ていない。本土系のマスコミは当然いない。

 何としてもこれを記録し世に問わなければならない。風邪で体がフラフラしたが、これで潰れてもいいとさえ思った。 

 「ここは(林野庁から米軍への)提供施設です。ただちに退去して下さい」。沖縄防衛局の職員がトラメガでヒステリックに叫び続けた。

 「オマエら何の説明もなく伐採しやがって、森が泣いているじゃないか」。同行の青年は大粒の涙をポロポロ流しながら沖縄防衛局と機動隊に抗議した。

(※)
日本国と米合衆国との間の相互協力及び安全保障条約に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う刑事特別法

   〜終わり〜



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