日建設計がPT委員に接触…豊洲市場問題“密室談合”の動き|Infoseekニュース

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日建設計がPT委員に接触…豊洲市場問題“密室談合”の動き|Infoseekニュース

日建設計がPT委員に接触…豊洲市場問題“密室談合”の動き|Infoseekニュース 日刊ゲンダイDIGITAL / 2016年10月15日 9時26分





豊洲新市場が抱える闇が、さらに深まった。都議会は定例会最終日の13日、移転問題を審議する特別委員会の設置を決めた。そんな中、水面下で怪しい動きが出ている。設計者の「日建設計」が、有識者からなる市場問題プロジェクトチーム(PT)の専門委員に接触を重ねているという。フルオープンを約束した議論が、ブラックボックス化しかねない“密室談合”の動きを小池知事は把握しているのか。

 PTの目下の課題は、豊洲市場の耐震性の問題だ。仲卸棟の安全性を証明する「構造計算書」では「10ミリ」となっている4階の床の厚さが、実際には「150ミリ」となっている。記載がなかった推計1300トン超の「押さえコンクリート」が加重されたことで、建築基準法で公共性の高い建物に義務づけられた耐震基準(民間建物の1.25倍)に満たない恐れがある。

 日建設計は、事実上の“耐震偽装”状態の責任追及を危惧し、委員にコンタクトを取っているのかもしれない。

「日建設計は、PTの一部の委員やその周辺に接触し、耐震性能の問題について“釈明”したとみられています。実際、接触を受けた委員からは、PTの会合がまだ1回しか開催されていないのに、耐震性能を問題視しない意見も飛び交っているといいます。恐らく小池知事はまだこの動きを把握していないのではないか」(都政関係者)

■「見える化」のはずがブラックボックスに

 本当に把握していなければ大問題だ。豊洲市場の問題を調査するためのPTが密室談合によって「骨抜き」状態になっては、元も子もない。小池知事が目指す「都民ファースト」「都政の見える化」は遠のくばかりだ。

「小池知事は、都知事選の最中から常々『都政の透明化を図る』と言ってきました。事実、PTや都政改革本部など、あらゆる会議をマスコミや都民に対しオープンな形で開催しています。不可解なやりとりがあったのなら、次回のPTに参加予定の日建設計の担当者をオープンな場でただすべきです。マスコミや都民の目があれば、とてもウソはつけないでしょう」(都政に詳しい政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏)

 確かに多くの会議がオープンな環境で行われているが、都政改革本部もPTも開催ペースは月1回。1カ月もの間隔が、水面下での不可解なやりとりを許す原因ともいえるだろう。さらなるスピード感が必要ではないか。

「市場移転問題は20年以上も前のことなので、関わった人物も相当な数に上りますし、関連資料も膨大なのでしょう。とはいえ、先延ばしにし過ぎると『何か不可解な事情があるのか』との不信感も募っていく。少なくとも、次の都議会が開かれる12月までには、疑惑についての詳細な説明ができるよう調査をまとめておく必要があります」(鈴木哲夫氏)

「一度立ち止まる」のは結構だが、悠長に構えている場合ではない。




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